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2015/09/07

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日本の音楽番組が死んでる。

 音楽番組がMステしかないなんてことはないが…、ないが。日本人の音楽への関心の低さの指針の一つとして、音楽番組がバタバタと打ち切りになっていることを引き合いに出してもいいだろう。HEY HEY HEY!や僕らの音楽も打ち切りとなり、オンチが司会をやっているEXILE TRIBEとAKBしか出演せぬ番組とかばかりだ。

 隣の芝が青く見えるだけかもしれないが、Lettermanのような番組の一つでもありゃな、と。

海外って何あんの

 そりゃもう色々だよ!日本在住、生粋の日本人の僕でもいくつか思い当たるほどだ。たとえばこれ

 スーザンボイルを一躍スターダムに押し上げた、英米の超人気番組Got Talentだ。
 番組形式としては、イカ天をバンド以外もOKにしたようなもの。ダンスあり、コメディあり、観客と審査員を唸らせればなんでもアリ。そんな番組だ。

 これは音楽に限った話ではないが、落ち目とは言えテレビ番組という媒体の広告効果は依然大きい。特に「これは良いモンだよ!」と宣伝さえされれば、脳で考えず脊髄反射で良いモノだと思い込める単純な消費者にいち早くリーチできる貴重な媒体だ。
 そんなテレビ放送に、実力さえあればコネや後ろ盾がなくとも出演でき得るのは夢追う若者たちにとってはデカいはずだ。

 

 あとこれ、先ほど挙げたLettermanの英国版、Jools Holland。Youtube上で見かけたことがある人も多いのではないだろうか。両番組共にトークショーの後、毎夜さまざまなミュージシャンが生演奏を披露する形式なのだが、売れる前のバンドもしっかり取り上げている。月に一回はワンダイレクションかテイラースウィフト、みたいなことはないので安心してほしい。

 

「いいなーいいなー、アメリカは音楽が近いなー」
と海外かぶれの外国語大生のように羨ましがっていても、実際日本からじゃどうにも現地の実情はわからん。ということでアメリカ在住のさやP氏にDMにて「実際どうなのよ」と問い合わせた所

ドラマばっかり観てるので、あんまりお力になれないかもしれないですが…
米だとAmerican Idolというオーディション番組が人気です。
レターマンと似ているので、私が好きなのはSaturday Night Liveです。
バラエティですがミュージシャンのゲストが毎回出演して、前に特別ゲストでポールマッカートニー出てました。

ドラマばっかり見てんじゃねえ!ウォーキングデット今どうなってんの!?教えてさやP!

 そんなわけでSaturday Night Liveなるものを探して見てみたら

クソヤベえの出てきた

 めちゃくちゃ笑った。ケイティペリーノリノリやんけ。
 現地のJapanese culture OTAKUを模したコントのようだが、アメリカ人のオタクってこんな感じなの…?

 大物ミュージシャンにコントさせるのは卑怯だ。構図が面白い。日本でもやればいいのにね。

 

日本にも音楽番組はいっぱいある

 が、なぜかすぐ打ち切りにされてしまう。

 ご存じでしょうか。亀田音楽専門学校。東京事変のベーシストであり、日本きっての敏腕音楽プロデューサーの亀田誠治が、毎週さまざまなゲストを呼びつけ手柔らかに音楽ノウハウを説明してくれるナイスな番組だった。が、去年末で打ち切りとなってしまった。

 訊いた話によれば、番組制作サイドも自局が著作権を持つアーティストの売り上げ向上も兼ね、音楽番組をなんとか開拓していきたい!という思惑はあるようだが、サブカルに媚びきることもできず、かといってEXILE AKBはもう十分すぎるほどに行き渡っているし…とどっちつかずのまま視聴率の水底に沈んでいってしまっている。

 

需要がない?

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 こんなにも音楽番組が根付かないのは、もう既に音楽需要が死に始めているのかもしれない。
 周囲を見渡せば、みんなそこそこに好きなバンドを追いかけ、たまにMステに出れば「キャー!ユニゾン田淵の顔撮れねえー!!」とネット上で大盛り上がりできている。ならばこのくらいの知名度のバンドを招いてトークバラエティでもやったらいいんでねえの!?と思ってしまうが、そういう番組が現れないということは、この程度の需要では番組運営が成り立たないのだろうか。いやそもそも音楽番組で視聴者を集めても、音楽関連商品の単価の安さ、利益率の悪さからスポンサーが集まらないのかも。

 深夜帯の番組でエンディングにチラりと駆け出しバンドの演奏が流れたりもするが、たいていの場合はヴィジュアル系。しかも出演者の笑い声などにかぶされロクに聴こえやしない。この露出でファンになる人なんているのか…?と見かけるたびに思う。

 

どうすりゃいいんだ音楽番組

 テレビで音楽を、バンドをもっと取り沙汰してくれればバンド文化もちょっとは盛り上がるんじゃないの?とは思うがどうやら現状は厳しそうだ。テレビ局だって慈善事業で電波飛ばしてるわけじゃない。
 しかしそれにしてもまぁ、音楽番組に限らず、とりあえずの視聴率は保てるからAKB EXILE出しとけ!→うんざりした視聴者がテレビから遠ざかる→視聴率が下がる→とりあえずAKBとEXILEとジャニーズで…、とやってちゃ真綿で自分の首を締めるように、ゆるやかに死んでゆくだけだろう。

 そりゃ局のお偉い年寄りのみなさんはもう数十年で死ぬわけですし?腐りきってどうしようもなくなる前に逃げきれますけれど?残されたこっちとしてはたまったもんじゃないんですけど。
 一時的には会社が傾く程苦しくてもしっかり視聴者が付き購買力が上がるような番組作りをしなけりゃ地盤まるごと巻き込んで倒れ行くんじゃないだろうか。メジャーレーベルの売り方にも言えることだけれど。

 

 悪い面ばかり取り上げてもなので、最後に最近お気に入りの番組を紹介してこの記事を終わろう。

 久保ミツロウとヒャダイン、ナレーションがマルエツと来てほぼ音楽の話をしない。オススメだ。

 良い音楽番組があったら是非教えておくれ。
それではまた!

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