the telephones活動休止から見る。ロキノンビッチ問題。
一時期は一つのムーブメントと呼べるほどの影響力を発揮し、圧倒的な存在感を見せつけていた通称「電話」ことthe telephones。
そんな彼らだが、年越しのドタバタに紛れファンも気付かぬうちにひっそりと活動休止を宣言していた。
タイアップに恵まれ、根強いファンを持ち、ライブの動員も悪くない、傍から見れば順風満帆そのものだったはずの彼らが、一体なぜ今活動を休止する必要があるのだろう。
今回はthe telephonesを実例に邦楽ロック界隈の構造問題について考えたい。
題してロキノンビッチ問題だ。
the telephonesってどんなバンド?
DISCO!!
懐かしいね。
アルバムを借りるなりYouTubeで公開されてる音源をさらうなりしてくれればどんなバンドかすぐわかると思う。ダンス、ディスコ、そしてディスコ。
オーディエンスを躍らせる事を主眼に置き、ひたすらダンスチューンに徹底したバンドだ。
ダンス、といっても最近流行りのダンスロックとは根っこを分けており。ロキノンサウンドに4つ打ちを突っ込んだダンス寄りのロックではなく、四肢末端まで完全にダンス。日本のバブル期を彷彿とさせるようなダンス。
その極度に尖った方向性が邦楽ロックファンのハートをグッと掴み一躍大成功を収め、当時は9mmと肩を並べ、サカナクションの双璧を担う程の人気を誇っていた。
そんな彼らがなぜ活動休止を?
結論から言えば、ファンの質に問題があったのではないだろうか。
ロキノンビッチ問題
先ほども述べたように、彼らのウリはオーディエンスを踊らせることに重きを置くその音楽性だ。
ライブでの楽しさ・盛り上がりを最優先し、とにかく観客を楽しませるパフォーマンス(特にKeyのノブさんがヤバい)で着実にファンを獲得していった。
しかしそのやり方でついたファンはと言うと、概ねこんな感じだ。
・女性
・フェスを回るくらいには音楽好き・詳しい
・が、基本的に邦楽ロック専門
・サークル・ダイブ大好き
・ライブ後SNSで誰に需要があるのかよくわからない"暴れた"報告をする
・売れないバンドマンに騙されている
どうだろう、地下室TIMESを読んでいるみなさんなら、当てはまる知人の1ダースや2ダースぱっと思い浮かぶのではないだろうか。
この、サブカル女子という程でもないし、かといってロキノン厨とも呼称しがたい彼女らを、この記事では「ロキノンビッチ」と名付けたい。
ロキノンビッチの何が問題って、その名の通りどのバンドとも肉体関係を結んでいる所だ。
結局彼女らはサブカル検定4級レベルの微妙に有名なバンドなら何でもいいのだ。彼女らにとってテレフォンズは「ライブでわちゃわちゃしてハジけちゃってるアタシ」を演出する為のツールでしかないのだ。
電話サイコー!とのたまいつつ、彼女らにとってテレフォンズは上から数えて4番目くらい。ちなみに3番はチャットモンチーで2番は9mm、1番は地元のハコで活動している微妙に売れてないショボいバンド。これに関してはベーシストとガチで肉体関係だったりするから笑えないぜロキノンビッチ。
そんなロキノンビッチが幅を利かせているせいで、新規ファンはなんだか入り込みづらく、本当に応援していたファンはライブから足が遠のいてゆく、そして残るのはファッキンビッチ。そんな悪循環。
しかもだ。誰にでも股を開いていたビッチに限って大学卒業・就職と共に手堅い男を捕まえ結婚を前提に交際をスタートさせていたりしやがる。
これはロキノンビッチにもそのまま当てはまり、就職と共に急に音楽から遠ざかりSNSの更新頻度も減り、たまに社内の愚痴をポツリとつぶやくだけ。入社2年で会社を辞め、そのころにはすっかり音楽の事なんて忘れ去っている。散々中堅バンドを食い荒らした挙句さよならもない。さながらシロアリだ。
上記の話は邦楽ロックバンドのどこにでも転がっている話だが、テレフォンズの場合は抱えていたシロアリが多すぎた。そんな印象だ。
僕の見立てでは次はグッドモーニングアメリカ辺りが危ないんじゃないかなと思っている。たなしん逃げて。
ロキノンビッチ、利用するにせよ避けるにせよ音楽に携わっている人は自らのファン層についてしっかりと考える必要があるだろう。
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