w.o.dを今のうちに押さえておけ
今回はシンプルにレコメンド記事で、久々に「あ、これいいな」と一聴して食らったバンドがこちら。w.o.d、webbing off ducklingの略だそうな。
見てください、このアー写。ナイス。渋谷の真ん中でいかにもな顔して気取った写真を堂々アー写にしてるような奴俺は絶対に売れないと思うんですよ。アー写一つとってもセンスがわかる。そういうバンドマンは飼ってる猫に「クロ」とか「シロ」とか名前をつけるし、小田急線沿いに家借りてるし、地下アイドル崩れの彼女をパイパンにさせてる。センスが普通。そんな奴がね、良い曲、ひいては新しい音楽を奏でられるわけがないんですよ。
w.o.dに関しては、音源一つで「うん、非凡だ」と明確にわかる音してる。聴いてください。どぞ。
こういうグランジ、っつーかもう言葉を選ばずの言えばニルヴァーナ、ニルヴァーナに憧れて真似して成功したバンドって日本にゃ一つもなかったんですよね。せいぜいプレデターズぐらいなもん。
ライブで聴いたときは
「あ、ブランキーっぽいな」
とか思ってたんだけどこれは完全にグランジ、しかも成功例。30年あまり遅れてやっと現れた日本のニルヴァーナ。ダイナソー。
最近の日本のバンドはっていうと、ジャパンコード進行に乗せてポップな歌謡ソングを歌うバンドが多くって、もっと噛み砕いて言うとガーっとコードを弾いてその上でJPOP的なメロディを歌うバンド、ほら3ピースだとyonigeとかおいしくるメロンパンとか、典型的かも。そういうバンドが多い。
それもそれで好きなんだけれど、w.o.dのセンスはもうちょっと90年代80年代の洋楽ロックチックで、パワーコードのリフの上でがなり叫ぶ最近じゃあんまり見ないスタイル。
音一つとっても、イントロのベースのコンプのコの字もないゴロゴロ感とか
「流行のことをやろう」
という気概を一切感じない。そういう所が良い。カリスマはそういう所に現れる、と俺は思う。「みんなこういうの好きでしょ?」みたいな媚がない。
スポティファイからもう一曲。これもかっこいい。
ルーツが明らかなんだけれどちゃんと自分たちの音楽として噛み砕けている。
そんで歌詞が結構平和。サウンドこんななのに。メッセージ性の強い誰かに宛てた手紙のような歌詞が流行だけれど、彼らの歌詞は言うなら日記。誰にも向いてないありのままを歌っている。
3人っていうコンパクト編成だからこそ音の隙間が多くて逆にデカく聴こえる。ベースが超良い仕事してる。日本人っぽくない三人とも。
そんなわけでw.o.d。どうでしょう。刺さる人には直撃の音楽だと思います。少なくとも俺には鼓膜ぶっささり。
現役ばりばり。これから台頭して行くこと間違いなしのバンドです。今のうちに押さえておいてはどうでしょう。
それでは。