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2018/09/05

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今一番アツいコミカルバンド、おめでたい頭でなにより

このサイトでもよく言われているようにニコニコ動画出身のアーティストが本当に増えている。その中でも、歌い手が弾いてみた界隈とバンドを組むパターン。ヒトリエや神さま僕たちは気づいてしまった。などが挙げられる。後者に関しては非公表ではあるが、ボーカルは完全にまふまふ。本当に非公表にしたかったのなら、その声質を恨め。

その枠で1つ、ニコニコ動画をザルで漉してYouTube向けに煮詰めたようなバンドがいる。少し前にツイッターでバズっていたので、既に認知しているかも知れないが、おめでたい頭でなによりを紹介したい。言葉にしても仕方ない。とりあえず聴いていただこう。

 

あ〜、こういう系ね、どうせそう来るんでしょ…と、心を構えていても笑ってしまう。悔しい。っていうかこんなの笑うじゃん。ズルだろ。ボーカルはニコニコ動画で歌い手として活動している赤飯。ふざけた名前しやがってな。ちなみに2007年から活動している古参。歌がめちゃくちゃ上手い。

ボーカルの得意技が女声。ニコニコ動画には両声類(異性の声域が出せる人)のタグが付いている。あぁ?何が両声類だよ?と中学生の僕は聴き流してしまったが、改めて聴くと凄いクオリティの女声。ほぼ大塚愛。一瞬分からん。楽器隊もニコニコ動画で演奏動画を投稿していたメンバーが多い。高純度なニコニコ動画バンドだ。

この大塚愛のカバー曲がツイッターで拡散されYouTubeの再生回数ももう少しで100万再生。ただ、SNSでウケればメジャーデビューできる時代にこれは一発屋で終わるんじゃないの?と感じる人もいるだろう。

 

 普通の曲も作れるのかよ

一発じゃ終わらないしぶとさを感じる。誰がなんと言おうとコミカル枠である事は間違いないんですけど、いきなり普通っぽい曲を作るんですよね。これ、言ってしまえばタイトル詐欺ですが、中身はちゃんとよく出来た熱い曲です。

Queenの誰しもが知っている名曲をそのまま使っちゃう。他人の曲名使っちゃダメなんてルールは存在しないからなんの文句もない。またおもしろ系オマージュでもするのかな?と思いきや完全に自分達の曲やっちゃう。これも高度なギャグか?よく見たらどこにもQueenのカバーって書いてなかった。ごめん、俺が悪い。

 

一応、ラウドロックバンドらしいです。この曲なんか歌詞を抜けばめちゃくちゃラウド。そんで演奏も上手い。そのめちゃくちゃなラウドっぽさが歌詞で、綺麗に中和されてる所がポイント。近いバンドで言うと、ヒステリックパニックがその辺に分類されるんじゃないかな?けれどヒスパニなんかはゴリゴリのラウドじゃないですか。ラウド好きに向けた音楽だから。一方彼らは、良く言えば一般的に聴きやすい音楽に仕上がってる。このジャンル、そこが一番難しいと思ってます。

 

やっぱりコミカル

それでもやっぱりこっち側に戻ってくる。ラウドのまま行けよ。もう戻ってくんなよ。演奏じゃ他のコミックバンドが手も足も出ないだろうがよ。コミカルな歌詞の中に技術も歌唱力も詰め込まれてるから一個も文句を出すところがないんですよ。普通に面白いしな。技術を持って全力でふざけてる映像ってバンドに限らず大体面白いじゃないですか。

 

コミカルの中に実家の風呂みたいな、丁度いい温度の感動を感じる。なんかホッとする。ニコニコ動画風に言うと謎の安心感。僕は好き。久々に入る実家の風呂って何も変わらないのに何故か気持ちいいじゃないですか。そんな感じです。心が疲れ切った時とか、実家の風呂に浸かりたくなった時に、オススメのバンドです。ぜひ。

 

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