急激な方向転換 Cave In
フロントマンの眉毛が太い。
さて、バンドの中には、何を思ったか急激な方向転換をするやつらがいる。
今日紹介するCave Inはまさにそういうバンドだ。
転換前も後も私は文句なしにかっこいいと思うが、古参のファンは納得できないようである。
Cave In
Cave In は ボストン出身のカオティックハードコアバンドだ。そして、ツインボーカルだ。
Cave In - Until Your Heart Stops (Full Album)
こういう、ヘビィなカオティックな音楽をやっていた彼ら。
娘を人質にとられてるんじゃないかと思うぐらい殺伐としていて良い。
そんな彼らは4thアルバムの『Antenna』から激変する。
Cave In - Antenna - Woodwork
何があったんだろうか、やはり人質にとられていたんだろうか。もはや別のバンドである。
オルタナの要素を盛り込むどころか、この音源だけ聴けば上質のオルタナである。
殺伐とした雰囲気から一変、けだるい。
Cave In - Youth Overrided
ポストロック的な要素も盛り込んできた。
演奏は盛り上がっているのに、ボーカルが大人しい歌い方を崩さない感じ、淡々としたほの暗さがあってとてもエモい。
急な路線変更がファンにぶったたかれたのか全く持って謎だが、紆余曲折ありバンドは危機的状況に陥る。
次のアルバム『PERFECT PITCH BLACK』で、エモの要素に初期の殺伐さを入れてきた。
これを苦肉の策とみるのか、良い変化とみるのかはリスナー次第だろう。
Cave In - The World Is In Your Way
私は好きだ。
ドゥームメタルのような雰囲気が出始めた。
Cave In - Trepanning
このアルバムで惹かれるのは確実にこの曲だろう。
タッカタッカというリズム、シャッフルを採用している。
ぼっくらのくっらぶのリーダーは♪ ネっズミー ネっズミー ネッズネズミー♪
もシャッフルだ。
私は『Trepanning』が殺伐としているのか楽しい雰囲気なのかさっぱりわからない。
ノリのいいロックンロールっぽさに、殺伐としたデスボイス、さらっとでてくるエモボーカル。
『デス&ロール』そう名づけたい。必殺技にありそうである。名前からしてNARUTO、チョウジの肉弾戦車の類だろう。
全く関係ないが、『長座体前屈』も必殺技っぽい。きっとロロノア・ゾロの灯篭流しのような技だろう。
※デス&ロールを調べてみたら存在した。私の負けだ。
そして2011年『White Silence』をリリース。
どういうのを出してきたと思う?
私はワクワクしながらCDを開封した。
Cave In - Vicious Circles
おかえり。
ん?
Cave In - Heartbreaks, Earthquakes
ジョンレノンかと思った。そう、彼らは両方とったのだ。
まったくもって恐ろしい才能だ。楽曲の触れ幅が半端じゃない。
人間誰しも二面性を持っていると思う。それが如実に表れたCave In。いかがだろうか。