パンクロック台風の目、wanima上陸
で、wanimaって誰よ?
南国から久々に特大台風が来る予感がする。
熊本出身の3ピースパンクバンド。wanima(ワニマ)だ。
2014年年末に滑り込みでデビューを果たした、メロディックパンクをベースにスカやレゲエの要素も取り入れたキャッチーなサウンドに、ストレートな感情を乗せた直球ソングで、今ジワジワ来ているバンドである。
ちなみにこんなチャラチャラしたお兄ちゃん達です。
なんとあのPIZZA OF DEATHが音源制作だけでなく、マネジメントも担当する新人バンド。
横山健が惚れこんだというのだから、これは注目しないワケないニューカマーだ。
どうだい、フツーだろ?
何度聴いてもフツーなんだ。
ノリも良くて、歌詞もしっかり入ってくるんだけど、なんだろうなあ、真新しくない。
なんか、どっか聴いたことがあって、どっか懐かしくって・・・
何だろう、でも・・・好き、なんだよな、この感じ
あ、思い出した。
日本語最強バンド、MONGOL800との共通点
ギター、ベース、ドラムの3ピースが紡ぐシンプルなメロディと演奏。
コーラスワークとしっかり入ってくる日本語詞のヴォーカル。
そして何より・・・ダサい。
いや、違うな、ダサ良い。
ピュアで剥き出しな人間性が、ダサさと相まり、絶妙な人懐っこさに変わる。
そして何と言っても出身が南国つながり。
沖縄&熊本(九州)。
そんな、バキバキの技巧派で、時代の先端行くサウンド(2015はEDMとか?2001年当時はミクスチャー、ポストロックとか)ではなく、純朴で無垢な魅力を武器に、2000年代大ヒットを飛ばしたモンスターパンクバンドMONGOL800に良く似ているじゃないか。
その、余計なものを敢えてそぎ落としたかのように感じる音楽に、夢中になったあの頃・・・。
14年前になるかな、モンパチに初めて会ったのは。
友達みんな持ってた、MONGOL800の「MESSAGE」。
もちろん自分も持ってた。
そして、この1枚のアルバムから日本の音楽シーンは激変したんだっけ。
沖縄のインディーズバンドが、オリコン1位を取って、アルバムはミリオンになって、カラオケチャートでトップを独走した。
その後は青春パンクなんてジャンルまでできちゃって・・・175Rが、GOING STEADYが、ガガガSPが、GO!GO!7188が後に続いて、日本のロックシーンに多様性をプラスし、競争を産み、日本語パンクスはアンダーグラウンドから飛び出し、邦楽音楽シーンそのものので勝負できることを証明した。
で、売れんの?コイツら?
全く同じとは言えないが、サウンドの作り(モンパチも初期はスカ要素が強い楽曲が多かった)、故郷の大切な人を思い浮かべて書かれている歌詞(wanima=HOME、1106、モンパチ=あなたに、月明かりの下、琉球哀歌)、そして何よりも決して上手くはないがみんなで歌いたくなるあの感じ、似ている。
多分、売れる。
あの横山健が、このタイミングでこんなアーティストをプッシュするにはきっと何か理由があるはずだし。
今後の動向を皆さんも是非気にしていただきたい。
今の日本のパンクシーンをガラリと変えるのか?
はたまた2010年代の日本のロックシーンごとひっくり返すのか?
あの時は沖縄からその風は吹いた。
今回吹く熊本からの風は、どんな景色をもたらすのか?
楽しみでしょうがない。
※タイトルの『1106』の理由がわかった方はどれぐらいいるだろうか?実はちょっと寂しい意味が込められてるんですって。その意味を知る前、ちょっと悲しいことがあって、たまたま流れてきたこの曲で結構泣いてしまいました。意味を知ってから、もう一回涙が流れてきました。ちゃんと言い切らなくても、歌詞から、歌声から、演奏から、気持ちって伝わるのかもなって。そんな一曲です。
素晴らしい音楽を、素晴らしい日常に。
Let's sing A song 4 ever.