今すぐサラリーマンなんかヤメた方が良いバンド・宅録ポップネス「Chemical Volume」
まだ誰にも見つけられてない才能に出会うと心底ワクワクする。
今は、それがネットでできるのだが、やっぱり本当の出会いはレコードショップに在る、と私は信じている。
それでは、この間タワレコ渋谷店で出逢った誰にも知られてない『原石』、紹介します。
Chemical Volume
まずは一曲聴いてもらいたい。
コテコテのJ-POPで育ち、ロック黎明期から活躍する日本語ロックバンドと青春を伴にしてきた自分の耳は完全に持っていかれた。
上記の曲も収録されているタワレコ渋谷店限定ミニアルバム「WORLD IS NOT A ONE」が初の本格的音源の彼ら。
公式ウェブを見ても、地方都市でサラリーマンをするメンバーが組んでいる宅録ユニットバンドであることしか記述されていない謎のバンド。
しかし・・・アフター5と土日祝日に作ったクオリティじゃなかろう!?
ヤル気ないのかなー?と思ってクレジットを見たら、ロンドンの某有名スタジオが明記・・・?
なんなんだ!なんなんだ!!
こんなにドライブ感がありながらも、温かい上質のポップスを奏でながら、なぜそんなに奥手なんだ!!!
聴けば聴くほど、虜にさせられるのに『LIVEはやりません』って某●ReeeeNかオマエら!?
「音勝負」できるだけの素晴らしいメロディ
顔出しする気、ライブやる気一切ナシなのはよーーーーーーーーーーーーーーーーーーくわかった。
じゃあ、聴いてやろうじゃないか、その音楽。
感想・・・おやおやコイツは誰でも理解できそうなイイ曲じゃないか。
タワレコ店長のKANA-BOON、スピッツ好き必聴も頷ける。
中でも自分的に一番のオススメはこの曲です。
タワレコの大ビジョンで流れたこの曲に思わず釘づけになりました
微動だにできず聴き終えた後、特に何もクレジットがなかったんでスゲー必死でケータイで調べました。
スネオヘアー?バイン?でも新曲が出るなんて聞いてないけど?
結局はその時は行きつかなくって、イライラして入った店内の視聴機で再会した時、「買わなきゃ!!」って思わず飛びついてしまったのでした。
飾り気のない日本語詞と、わかりやすいサウンド。
ボーカルの声は、色気がある方じゃないけど、ふわふわした中に芯があってハッキリ言葉が伝わってくる・・・
それでいて、この音作り。
真新しさや、エッジが効いているというよりかは、そこはかとない懐かしさが醸し出す安心感にも似た温かさが軸となったちょっとモダンでいながらグルーブがしっかりしたバンドサウンド。
以上から考察するに、スピッツ、カナブンと言うよりかは、J-ROCK界随一のひねくれポップマジシャン・スネオヘアーか、知る人ぞ知るロックの鬼才・GRAPEVINE、またはあのレジェンド・サニーデイサービスの方が系統が近い気がする。
どれも、センチメンタルでいながらキラキラさも演出できる抜群にポップな楽曲が売りのロックバンド・アーティストたちとの類似点が多く見受けられる。
その一番大きな共通点が、世界観や、演奏技術、歌唱力で聴く者をねじ伏せるような音楽ではなく、うま~く場面や、主人公を想像させる心地良い「うた」であることだろう。
納得、こういう方向性なら曲だけでも売れちゃうかもしれない。
そんな才能の片鱗を感じることができるミニアルバムだ。
でも、そんな素晴らしい才能だからこそ、「LIVEやらない」ってのは惜しい。
是非とも生音で彼らの楽曲が聴いて見たくて仕方ない。
渋谷まで行った方は、ちょっとタワレコに寄り道してみたらいかが?
音源が売れまくったら、彼らも出てこざるを得なくなるでしょう。
サラリーマンなんかヤメてロックスターになっちゃえばいいのに。
ボカロやDTMが目覚ましい発展を遂げた今、米津玄師らとともに宅録の寵児として扱われる可能性、大有りだぞ。
まあ、人の人生なんで、無理強いはしませんがね(笑)
素晴らしい音楽を、素晴らしい日常に。
Let’s sing A song 4 ever.