BASEMENT-TIMES

読める音楽ウェブマガジン

ホーム
アバウト
人気記事
月別索引
オススメ記事

コラム 記事

おいガキ、邦楽ロックが好きなんだろ、手を抜くな。

2016/07/16

 俺はガキは基本的にアホだと思っている。そうだろ、だってそこら辺の中学生より俺は10歳も年上なんだぞ。10年だぞ?小動物なら生まれて死ねる年月ぞ。

 物心ついて10年そこらで君らもいろんなことを学習してちっとばかし賢くなったつもりだろうがね、俺はその倍人生になんかあったんだよ。朝5時の名古屋市栄のど真ん中、彼女の前でヤンキーに土下座したこともある。俺の方がクレバー、そういう暴論を前提に話を進める。いい!いいからついてこい。

 俺は学生時代音楽が好きだった。このサイトを読んでいるみなさんもそうだろう。青春と言うのは何もやらないにはあまりにも長すぎるし、10代は何かに打ち込んでこそ!という無言の圧力すら、ある。それがたまたま俺たちの場合音楽で、CDを蒐集したり楽器を弾いたりバンドを始めてみたりしたわけだ。だって野球じゃ敵いやしないし、グレるような気合いもなかったから。

 そんなわけで、打ち込んだ時間分俺たちはそこそこに音楽に詳しかったハズだ。バイト代は漫画とCDばかりに溶けていった。そりゃな、女の子とデートとかしなくても良かったからな。全く有意義でしたよホント。やり直したい。

 だが、俺たちがそんな風に必死こいて音楽を聴き漁ってやっとこさの物量を、最近のキッズのみなさん悠々と消化していってない?数聴けば偉い!詳しければ偉い!そんなチープな価値観には積極的にファックを唱えていきたいけれども、それにしてもお前らのbioバンド名で真っ黒なの、嫌味でなく本当に感心しっぱなしだ。

 いや、音楽好きなんだなお前ら… 俺、嬉しい…

最近のガキ邦楽ロックに詳しすぎ問題

 俺が中学生の時なんかBUMPとかエルレとか、せいぜいPegmapとかSyrup16gとかBurger Nudsとかね、どっかからか情報を見つけてきては聴いて、音楽雑誌を見ては片っ端からCD買って… そうでもしなきゃ音楽がロクに聴けなかった。ガラケー(当時この言葉存在してない)で着うたとか落としてたワケよ。俺たちは。音楽誌に情報統制された奴隷だったんだよ。

 それが今の中高生の情報網つったらね、SNS上での無意識化の情報交換がハンパない。確実に言えるのは、10代のネットを使いこなせる率が圧倒的に上がったよ。インターネットは、昔は俺たちオタクの為の閉鎖コミュニティだった。おもしろフラッシュ倉庫でブラクラ踏んだこと、ありますか?SNS?せいぜいMSNメッセンジャーっすよこっちは。

 何がそうさせるか、もう結論は言うまでもない、もちろんYouTube様の御威光よ。

 

便利すぎYouTube

 いまでこそ当たり前のように使われているYouTubeだけれど、自宅で寝転がりながら音楽聴き漁れるのクッソおかしいからな。お前ら本当に一回冷静になった方が良い。水道水すら多少金かかってんのにYouTubeは実質マジの無料。音楽っていつの間にタダになったの?音楽がタダでいいなら服も飯も酒も女もタダでいいだろ!!ベッドインの前に10分ぐらい広告流れても真剣に見てやるよ。

 なぜか価値が地にまで落ちた音楽というコンテンツだけど、おかげさまで波及効果はぐんと上昇した。だって、そりゃ家で関連動画を5分毎に押すだけで一通りバンド追えるからな、その中から気に入ったCDを借りるか買うかすればいいだけだ。クソ便利。もう音楽雑誌なんかいらないわな。あんなもんなくなってその分バンドが自由にしゃべれる場つくったり、写真集にでもしてしまった方が有意義だよ。文字なんか読むより実際に聴いて好きか嫌いか、その方が確実だもの。

 そうなるとやっぱりみんな聴き漁るよね。だから結果的に音楽が好き!っていう人々は10年前と比べて圧倒的に増えたように思われる。しかもその各々がツイッター上で繋がって互いに情報交換するわけだよ。俺なんか岩城くんしか音楽の話する友達いなかったよ… いいな… 好きなバンドの好きなところを話題に盛り上がって一緒にライブいったりすんだろ… そんなん絶対楽しいだろ…

 

だから逆にダルい

 ここからが本題だ。長い枕になった。最悪読むのはここから先だけでいい。上の1500文字は完全な居酒屋トーク。中身ゼロよ、残念だったな。大人なんてな、こんなもんだよ。

 便利さっていうのは、しばしばまた新しいダルさを連れてくる。上記で述べた通り今音楽の選択肢は無限にあり、そのどれもがいつでもどこでも聴ける。まさに音楽天国だよ現代は。

 だが、このいつでもどこでもってのがクセモノで、現代人の精神状態としては「24時間音楽の押し売りに遭っている」といったストレスに晒されているとも言い換えられる。決して強要にあってるわけじゃないのに「聴ける」が「聴かなきゃ」に変わって、その精神負荷が逆に新しい音楽を聴く意欲を削いでいるようにすら思われる。ここが重要だ、改行してもう一度言おう。

 みなさん「聴ける」が「聴かなきゃ」になってやしないか?

 もしそうだったら、もうホントそんな悲しい事はない。誰も勝者のいないコントのような有様だよ。

 もう一度自分の環境を見つめ直してほしい、「試し聴きし放題」「趣味を共有する友人で集まれる環境にある」こんな最高の環境が用意されてんだよ。もしもあなた自身が「聴かなきゃ」となってしまっていたり、そうなっている知人がいたなのならば、一度深呼吸して落ち着いて考え直す機会が必要だろう。じゃなきゃもう本当にもったいない。大きなお世話もいいところだがせっかく音楽が好きになれたのなら、もう一度楽しさを思い出して欲しい。

 ホント面白いよ音楽。俺なんか今日もこれ書き終わったら今から仮眠してライブ見に行くんだよ。バカみたいだね。

 上の論調じゃ、いろんな音楽を聴きまくれ!じゃなきゃ嘘だ!と言わんばかりだが、楽しみ方は人それぞれで良いと思っている。一人のアーティストにドハマりして聴き込むのも良い。中には「色々聴かない奴はダメ」と価値観を押し付けてくる奴もいるだろうが、そういうやつには先日の米津玄師の記事のようにそのアーティストの底しれなさを力説できるならそれでいい、と思う。誰かが色々聴いてた時間分、自分はそいつ一人に没頭していた。それはそれで変態じみてて面白い。

 だけれど個人的にはやっぱりね、色々聴いてほしいよ。人に勧められたら一旦は聴いてみて欲しい、そんで聴くときに偏見は持たないで欲しい。前情報より自分の感性を大事にしてほしい。俺がクソだって記事書いたバンドでも、あなたにとって素晴らしいなら気にせずそのバンドを応援して欲しい。

 音楽マジで面白いから、好きなら一切手を抜くな。聴きまくれ。

 

関連記事:音楽の趣味=性癖

オススメ記事

記事検索

オススメ記事