Yellow Studsを聴かないでロック好きだと?!ふざけんな!
ごきげんよう、お前ら。
とんでもないバンドを最近知ってしまった。取り敢えず聞け。
このYellow Studs(通称イエスタ)というバンド、完全無所属のインディーズ・バンド。活動キャリア10年+のベテランとのこと、つい先月まで知らなかったのが悔やまれる。
インベーダーゲームがあり、定食とナポリタンが出てきそうな、コーヒーの美味しい昭和の喫茶店を想像させる曲調。(夜はジャズが流れてお酒が出てくる)
曲にとにかく嘘がない。聴いてて辛くなる曲もあるくらいストレートでノージョーク、体当たりの本気ロック。
この異様な中毒性…なんなんだ、このバンドは!
コーヒーの様な中毒性
覚悟を決めないと聴けないのが率直な感想。
職員室に入る前の様な緊張感と覚悟がいる。
そして申し訳ないが、朝起きぬけに聴けない。あまりにもシリアスで重いので、気合いを入れて真剣に心の準備をしないと聴けない本気の音楽なのだ。
酸味のあるしゃがれた腰のあるボーカル。もちろん歌唱力に異議なしだが、このTom Waitsを彷彿とさせる声質が男の哀愁を助長させていて一度聴くと辞められない。チャールズ・ブコウスキーの著書とバーボンロックをセットで聴くと良さそうだ。
コーヒーに例えるなら輸入品のダブル・エスプレッソ、朝一の空腹で飲むと強くて胃が捕まれる。(出勤前に聴いてホントにこの症状が出た。)
しかし、飲まないと目が開かない、コーヒー同様の中毒性がある。Yellow Studsの曲は、リアルな歌詞が手伝って、自分の生活を振り返ってカフェイン如く目を覚まさせてくれるのだ。
“夜明け近くに見た 潰れて座り込んだキャバ嬢 よく見りゃあれ昔 付き合ってた女”
カラス / Yellow Studs
…ちょっと体に悪いんじゃないかっていう不健康な歌詞なのに罪悪感を抱きながらも聴くと満足する。
一度味を覚えると簡単には手放せない、苦くて美味しい大人のブラック・コーヒーだ。
社畜は全員聴け『脱線』
朝から聞くとヘヴィすぎると言っておきながら、これは午前中に聴きたい一曲。(ただし、朝イチ一曲目は避けたい) 缶コーヒーでいうとこのモーニングブレンド、後味すっきりの聴き心地。
”新卒を逃しちゃった?レールから外れちゃったって?
アホ言えそしたら俺はどうなる?"“ 企業戦士なのですか?それとも社畜なのですか?
当のお前はどっちだと思ってる?”“正気かい?おいおいそれでいいのかい?
お前がハンドルを握れ まだまだ時代は回る
いざとなったらしちゃえ ドロップアウト””この国の趣味は洗脳です。
あの国の趣味は戦争です。
この国の趣味は洗脳です。
生きてる限り戦争です。"
見よ、この歌詞!
落ち込んでる時に聴くとこの上ない自己肯定感が出てきて、すごく元気が出る。
これ、例えばお堅い仕事で年収1000万円+、無駄にポジティブで若干自己啓発がかってるホワイトカラーの駐在員とか、高級マンションを大量に所有してるのに大統領選とか立候補しちゃう奴が同じことを言ったとこで全く説得力がないし、うっとおしい前髪で、やたら高めの声で歌う若手バンドでも説得力がない。
酸いも甘いも噛み分けた、キャリアのある本気ロックのYellow Studsが歌い、演奏するからこそ心の底から響いてくるの代物だ。
特にブラックな職場で働くお前ら!「同僚に迷惑がかかるから…」「このプロジェクトが終わるまで…」うだうだ言い訳して退職を先延ばしにしていないか?
これ聴いた後なら、明日には辞表出せるぞ。ついでにコーヒーの空き缶を上司の額ににクリティカル・ヒットさせるくらい強気にもなれる。
思いっきり余談だが、小鳥が好きらしい
曲中やタイトル、バンドのグッズなどに鳥がちょいちょい出てくるのだが、ボーカルの太一さんがインコを飼っている所から来ていると思われる。
パッと見、危険な香りのするお兄さんなのに、小鳥が好き…動物と地球に優しそうで好感度上がりすぎだ。嫌われ者の鳩にも、ダメって書いてあっても餌とかあげちゃうタイプだ。それでいてあの渋い歌声、女性陣は完全にノックアウト。Gt.の良平さんは実弟とのこと。ついでに兄弟揃ってイケメン。
ベース(の植田さん)が気になる
…私もウエダだからだ。いそうでいないのよ、ウエダさん。
冗談はさておき、この手の大きいベース、ロックバンドではあまり見かけない。この大きいのをロックで弾きこなすなんて、なかなか痺れる。ライブでも、もちろんこのベースを使用。たまに目立ちたいだけで変わった楽器を弾きたがるバンドマンもいるが、彼は違う。エレクトロより滑らかだがズッシリ内蔵に響く骨太ベース、体の中心から揺すられるようだ。音源でこれなのだから、生で聴いたら失神する案件。ベース音で逝くなんて最高の死に方じゃねえか、上等だ!音だけ聴いてたら、中東辺りにいそうな無駄に顔の濃いヒゲ面の厳ついお兄さんかと思いきや、爽やかなハンサムというギャップ萌えもあり。
いかがだっただろう
最後にメンバーの諸々を入れつつ〆させて頂こう。
メンバー同士でもこのようにお互いリスペクトし合っているという素晴らしさ。
10年もの間、自主レーベルでバンド活動となると深い絆と信頼がないと続かないだろう。もしバンドを仕事に置き換えるとしたら、こんな環境で仕事ができるなんて心底羨ましい。
それに、あまりバンド紹介で見た目の話はしたくないのだが…
顔が良く分からないMVを見て記事を執筆し始めたので、アー写を見て驚いた。
メンバー全員の顔面偏差値が高い…揃ってイケメンなのだ!なんて抜け目のないバンド…。
こんなに条件の揃ったカッコいいバンドなのに、知名度がバンドの素晴らしさに伴っていない点のみが悔やまれてならない。
近年稀に見る、男らしさの塊みたいなノージョークの本気ロックバンド・Yellow Studs、大注目だ!