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2016/07/16

記事 邦楽ロック

黒猫チェルシーが今、何やってるか知ってる?

煽るようなタイトルで申し訳ない。

黒猫チェルシーといえば、当時高校生らしからぬ音楽性とライブパフォーマンスで一躍注目を浴びたガレージロック/パンク バンドだ。初露出は平均17歳、代表曲は嘘とドイツ兵、武器はボーカル大知の声とステージングと今時珍しい骨太なリフ。多くの人が知る彼らは、ここまでだろう。

キャリアを重ねるごとに伸びしろを見せる良いバンドだ。他にいない、それだけでバンドには価値が生じる。彼らが好きな人は彼らを聴くしかないのだ。

黒猫チェルシーは、特に渡辺大知は今俳優をやっている。バンドも続いてはいるが、比重は俳優業優先。

先日、渡辺大知とメンバーが出演する映画を見ていた所友人が
「あ、この人バンドもやってるんだよね」
と言った。衝撃を受けての、この記事だ。今彼らはバリバリ俳優をやっている。水嶋ヒロよりよほど成功している。

若い。この場にいたら絶対楽しい。そんなライブだ。

好き嫌いが分かれるバンドであることは間違いないが、話題性とピーキーなキャラクターでしっかりファンを掴んでいた彼ら。そんな彼らが

 

ウケる。やめてくれ。

 

かわいい。頼むからやめてくれ。

 

「色即ぜねれいじょん」で俳優として一躍脚光を浴び、以降その道へとまっしぐら。ちなみにこの映画、みうらじゅん原作の田口トモロヲ監督だ。ズブズブだ。青春パンク寄りのサブカルチャー界隈というのか、カレーに福神漬けが当然ついてくるように、銀杏の峯田も出演している。悔しいけど好き。峯田好き。福神漬けおいしい。出てるだけで笑顔になってしまう。

その後も"ギターを弾ける青臭い少年役"需要からか次々出演枠をゲット。8mmフィルムで撮ったような映画にはピッタリのルックスからか、すっかりそっちの仕事が増えてしまったようだ。

 

バンドマンのゴール

一生食っていけるバンドは、かなり少ない。多いなんて誰も思ってはいないだろうが、誰もの創造を絶するほどに少ない。ちょっと売れて、大きなフェスに出たりテレビにチラ映りしたくらいじゃすぐ使い捨てでポイ。フェスで跳んでた自称ファンたちの9割が3年後には忘れ去って他のバンドで跳んでいることだろう。なんなら音楽なんか聴くヒマもなく生活に追われていることだろう。

そんな食い扶持に困るバンド稼業の完成形の一つが、俳優業なのかもしれない。コアな音楽ファンの多くは映画をはじめとする他のサブカルチャーにも両足をつっこんでるケースが多い。サブカル方面の漫画家はバンドマンと仲が良かったり、お互いにファンで仕事が繋がったり、なんてことは最近じゃ少なくない。芸人さんやイラストレーターのみなさんが音楽フェスに出演することも最近じゃ当然のように受け入れられつつある。つまるところ顧客層は同じなのだ。
音楽が好きなら絵も漫画も映画もコントもアニメも水タバコも好き。どれも特に興味がない人は車が好き。大袈裟に言えばそうだろう。

アニメ声優に大衆アイドルを起用して、だれも得しない結果を向かえるのと比べれば、バンド・音楽と映画・ドラマが手を組んでお互いの仕事を増やしていくことは随分建設的である。バンドマンは意外に演技に明るかったりもする。わかりやすい実例を挙げればサンボマスターの近藤とか、くるりの岸田とか、ハマケンとか。僕個人としては、ちょい役で出てるだけでなんだかニヤつけるのでそういうのならドンドンやっていただきたい。

金銭面の苦痛で解散してしまうくらいなら、いろんな分野に手を出して上手く長生きしてくれた方がファンは嬉しいだろう。解散してしまったらもう次の曲は聴けないし、ライブも見れないのだから。

というわけでだ、黒猫チェルシーさん。俳優業もいいけどそろそろ新曲の方も一つ、お願いします!

 
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