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みんなそんなに邦楽が好きなのにBenthamがなぜ Bentham-ExP

 ここ最近気が付くとBenthamのメロディを口ずさんでいる。

 本人たちには「ロックだよ」と怒られるかもしれないが、このバンド、ポップソングライターとして非の打ちどころがなさすぎる。知名度とか抜きで月9の主題歌を選ぶのなら確実に彼らが最適任者だ。

 みんな、邦楽ロックが好きらしいじゃん。このサイトでも洋楽の記事と邦楽の記事では閲覧数に数倍の差が生じる。そりゃ邦楽の方がとっつきやすいよね。外国のごはんがなかなか口に合わないのと一緒か。どっちも面白いんだけどね。

 そんな邦楽が大好きな御人たちが、Benthamの楽曲に騒がないのは、怠慢だよ。気をしっかり。

 売れてるバンドを売れてますよと宣伝するのはつまらんと思うのだ。もういいじゃん、売れてんだから。ほっときゃ売れるじゃんそんなもん。雪の坂道を転がりだした雪玉に構うなと。まだ転がりだしていない雪玉をどう転がすかの方が面白くないか。オイ聞いてるか偉いやつ。あとKEYTALKの顔の話ばっかしてるやつ。

 というわけで、Benthamに騒然としてくれ。

メロディがおかしい

 気持ちが良すぎる。

 いーままーで一度もー から始まって ようだー の部分。気持ちが良すぎる。なにそれ。やりすぎだろ死人がでるぞ。

 コード進行はいたって普通。よく見るやつ。わざとスケールアウトした音程もない。譜面に#も♭もつかない。なんらかの技的なものを使っている痕跡が一切ない。けどなんかもうすげえ気持ちがいい。

 音楽を言葉で説明しようというのがまず不毛なんだけど、一応にも音楽も学問として研究もされているわけで、なんやかんやある程度は「こういう理由でかっこいいです」みたいな説明がつけられる。はずがベンサムは無理。なにそれ。

 MVも面白いんだけど曲が良すぎてここに触れている場合じゃない。自分で見て感じろ。視覚を楽しませろ。

 

ExP

 上の"僕から君へ"はExPってEPに入ってるんだけど、このEP入ってる曲全部良い。

 アルバム買うとあるじゃん「なんだこの曲」って曲。ゲスとかインディゴ買ったときに入ってる川谷絵音がなんか喋ってるだけの曲とかあるじゃん。「なぜ俺は成人男性の喘ぎ声に金を」ってなるじゃん。Benthamはなりません。

 EPって「シングルにしては曲が多いがアルバムと言うのは憚られる」みたいな曲数のCDなんだけど、EPにしては7曲ってまあそこそこな楽曲数。個人的にはこれぐらいがちょうどいい。定食頼むと山盛りキャベツがついてきて「ワシャうさぎか」みたいな感じになる。そういうのがない。EPはジャストサイズ。特にこのEPはジャストバウトよ。

 文句をつけるとしても精々カーニバルって楽曲の歌詞カードが死ぬほど読みづらいことくらい。アカウントとか作るときの画像認証みたい。"目を凝らして"って歌詞が出てくるんだけど「うん、凝らしてるよ」ってなる。そこだけ。

 

 地声がとても高い人が、難なく歌える音程なのにあえて裏声を使うところとか、個人的なツボ。

 Benthamの楽曲全般に言えるんだけど、細部が本当にしっかりしてる。経験値の高さがそういうところから伺える。売れてるバンドでも、偉い人(?)が絶賛してるバンドでも「は?ここ普通に音楽として拙くないか」みたいな部分って、ある。彼らにゃそれが一切ない。曲を聴いてて湧いてくる感情は「やっぱそうだよね!」と「そんなんあったんか!」の二択。「それじゃないだろ」みたいな気持ちになんない。川谷絵音が2分に渡って耳元でささやいてきたりしない。

 

 今回は3rdEPの話に終始しようと思ってたんだけど、ちょっとやっぱりほかの曲も聴いてほしい。すげえもん。

 これは2ndEP収録の曲、本当楽曲クオリティだけで言えば一等賞。もう耳元でささやく絵音を引き合いに出さないし、わざわざ名前を挙げて比較して波風立てようとも思わないけど、この出来栄えは他と比べたくなってしまう。ポップセンスが爆発している。

 本当好き嫌いを越えてこのバンドだけは聴いておいた方がいいとおもいます。悪いことは言わないよ。

 これが人気爆発しないなら僕は来年のロッキンジャパン、アイスピック片手に君らの鼓膜ぶち破りに行くからな。音楽マジで楽しいじゃんってなれ。なってくれ。それじゃあまた。

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