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2015/09/07

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STARBOARD 一歩先に行き過ぎていた

邦楽2000年代後期のバンド、STARBOARDを紹介したい
同世代で言えば9mm、時雨などが注目を集めていた時期のバンドだ

惜しくも2011年頭のライブを最後に活動停止してしまった彼らだが
今こそ彼らの音楽を邦ロックファンたちに聴いてほしい

完全に一歩先に行き過ぎていた

当時のシーンは冒頭に書いた通り残響系や時雨、チャットモンチーなど
ギター ドラム ベース、といったバンドサウンドが主眼に置かれたバンドがメジャーシーンでは台頭しており
その横で文字通り鳴りを潜めてたのが今回紹介するSTARBOARDだ


昨今のバンドの音に耳が慣れている人たちには真新しさはないかもしれない
しかし当時、邦楽メジャーシーンではシンセの音を上手く運用したバンドは多くなく(居てもDOPING PANDA等、もう少し違ったアプローチだった)
ポップさを失わないままダンスミュージックとバンドサウンドの調和をいち早く成功させたバンドだ

この最近のバンドと見比べ、古さを感じさせないという所が彼らの凄さで
知名度から言って後発バンドのコンセプトに取り入れられたとは考えづらいし
現代のバンドサウンドに影響を大きく与えたとは思えない
STARBOARDは時代の裏側で独自に今のメジャーシーンの主要サウンドを一足先に完成させていたのだ

偶然だとは思うが、なんとなくPVもKEY TALKのトラベリングに似ている
STARBOARD完全に時代を先取りしすぎていた
時代が今やっと彼らに追いついたのだ

ただの先駆けじゃない


昨今のバンドと大きく違う点は"キャッチーに特化していない"という点だろう
このサイトで記事を書き始めるにあたり、最近のバンドを以前よりもよくチェックするようになったが
今売り出し中のバンドは一定の"キャッチーさ"が共通してある
耳につくメロディやフレーズの繰り返し、乙女心を掴む歌詞、キャラクター性
そういった点からSTARBOARDは完全に逸脱している

しかしそれも当然の話だ
悪く言うつもりはないが、今のバンドは"人気の出る音楽"として今流行りのサウンドを起用している
それとは違い、STARBOARDは"自分たちのサウンド"としてあの音を鳴らしていた

彼らの独自性はそれだけではない
Vo今村の透き通った声にかけられたエフェクトが気持ちのいい浮遊感や抜けを演出しているし
ギターのフレーズは2000年代初頭の邦楽のサウンドを思わせる

是非若い世代の邦楽ファンに、今こそ聴いてほしいバンドだ

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